--- 愛の手紙(11月19日) ---

誕生花は
パピルス

花言葉は
愛の手紙

 パピルス(papyrus)は英語の紙(Paper)の語源でもあるように、古代エジプトの紙を作った植物です。
原産地はアフリカ奥地の湖や河畔などだそうですが、ナイル川の氾濫で
流れ着いたパピルス草を、古代エジプト王家が管理栽培し、パピルス紙の製法を
門外不出にして莫大な富みを得たそうです。
 紙の作り方は今の紙とはまったく違い、茎を縦に薄く削ぎ 水を含ませ、
上部と下部の太さが違うため台形になった断面を交互に組み合わせ一層作ります
次にその上層にそれと直角になるように薄く削いだ茎を乗せます。
その2層を槌でたたき、密着させ乾燥し、更に圧力をかけて作ったそうで
とても手間がかかる作業だったようです。
 この古代の紙は、パピルス草がまっすぐで長い茎だったからできたものなのですね。
 今日の花言葉「愛の手紙」は、パピルスが紙を作る原料であったことと、
まっすぐに伸びた茎のようすからきているのかもしれません。
愛する人への手紙は まっすぐなこころで書くような気がします。
相手のことを理解しよう。自分のことを理解してもらおう。
と思ったら、気持を素直に書くことが大切ですね。
解かり合うためには 技巧はいらないような気がします。
かえって邪魔になるような気がします。
自分のこころを愛する人に隠す必要はないのです。
 大化の改新を中大兄皇子(天智天皇)と一緒に行った中臣(藤原)鎌足が
鏡大王(かがみのおおきみ)に送った歌があります。

鎌足が鏡王女を娉(よば)いした時に、鏡王女が鎌足に贈った歌
 「玉くしげ 覆(おほ)ふを安(やす)み 開けていなば
             君が名はあれど わが名し惜しも」
   (夜が明けてからお帰りになると、あなたのお名前はともかく私の浮名が立つのは困ります。)

鎌足の返歌
 「玉くしげ みむまど山の さなかづら 寝(ね)ずはつひに ありかつましじ」
  (三室の山のさねかづらのように あなたと寝ないでいられましょうか?私にはできません)

 天智天皇からも言い寄られていた鏡王女は 世間体を建前にして嫌がっているようですが
この飾らないなんの技巧もないストレートな 鎌足の歌が かえって新鮮で
寵妃の多い天智天皇への思いよりも 鏡王女のこころを動かしたようで
鎌足の妃になっています。

 愛を表すのは やはり「素(す)」のこころが一番なのではないのかなと、そんな気持がしました。

2001.11.19