--- 鎮魂(11月28日) ---

誕生花は
イチョウ

花言葉は
鎮魂


[情景より]
 和名:イチョウ(銀杏、公孫樹):イチョウ科
 漢名:鴨脚・銀杏・公孫樹
 学名:Ginkgo biloba
 名前の由来:鴨脚の中国宋時代の音読み「ヤーチャオ」が転じたものとか
       葉が一枚であるから「一葉(イチヨウ)」とか
       漢名の「銀杏(インキョウ)」からというような説がある。
 原産地:中国原産とされるが自生地は不明

 街路樹としての植栽本数が日本一だそうですので、イチョウを見たことがないというかたは
いらっしゃらないのではないかと思います。
黄葉したこの時期、特に西日にあたったイチョウの葉は黄金色に輝き、
はらはらと落ち地面に絨毯を敷いてくれます。
そんなイチョウ並木を恋人と寄り添って歩くのはとてもロマンチックですね。
 この日本ではそんなふうにとてもポピュラーなイチョウですが、
世界中でたったの1種類しか生存していない「生きている化石」の代表的な植物の一つです。
約3億年前(古生代後期)に出現し、中生代に最も繁栄してシダ植物などとともに
全盛を誇った樹木なのだそうですが、氷河期にほとんどのものがなくなってしまって
中国南東部に残っていた種類が日本に渡来して各地に広がったといわれています。
渡来した時期は平安時代とも、鎌倉時代とも、室町時代とも言われています。
 お寺や神社・公園には、樹齢何百年とか人間ではとても生きられないような
長い間立ちつづけている大樹があります。
日比谷公園の松本楼近くの大イチョウは「首賭けイチョウ」といわれるそうです。
日比谷通りの拡張のため伐採されそうになっているのを、公園設計者のひとりの学者が、
巨大すぎて移植不可能と言われていたこのイチョウを「自分の首に賭けても移植を成功させる」
と言ったことからそういわれるようになったそうです。
日比谷公園の開園は1903(明治36)年だそうですから、それから約100年もたっているということですね。
そんなふうに移植されて生き残っている木もあれば、切り倒される木もあります。
でも、切り倒されても、移植されても、芽を出した時からそこに立っていても
黙って私たちを見下ろしているのです。
木の声がわたしに聞こえないだけなのかもしれませんが、
黙って自分の運命を受け入れているようなそんな気持がします。
 古(いにしえ)の時代から遺伝子を伝えつづけているイチョウ。その遺伝子は
何を見てきたのでしょうか。その前で栄えたもの滅びたものたちを
黙って見つづけてきたのかもしれません。
 恋人と銀杏並木を歩く時、何も言葉は交わさなくても、
そっと寄り添えば こころ落ち着き 解かり合えるような気がするのは、
全てを了解しているイチョウの力なのかもしれません。
そんな気持がしました。

2001.12.5