--- 残された楽しみ(11月4日) ---

誕生花は
サフラン

花言葉は
残された楽しみ

 サフランは 学名を「Crocus sativus L.」 英名を「 Saffron crocus」といいます。
この二つの名前でわかるように 春に咲くクロッカスの仲間ですが 秋に紫色の花をつけます。
 紫の花と聞いて あらっ? と お思いになられましたでしょうか?
黄色いサフランライスの色は 赤いめしべから作られます。
地中海東部の原産で、香料・調味料・薬用・染料として3000年以上前から利用されているのですが
めしべは一つの花から たった1本(先が3本に分かれている)しか取れませんので
1グラムのサフランをとるためには 少なくとも150個のサフランの花が必要だそうです。
サフランで染めた布は金色にひかり 酒の神バッカスや
古代エチオピアの王女アンドロメダが着ていたとされています。
この金色の染料を 輸出することによって 栄えたのが クレタ文明です。
(クレタ文明は ギリシャとエジプトの中間にあるクレタ島で
紀元前2000年〜紀元前1500年頃 交易を中心として栄えました)

 さて 今日の花言葉「残された楽しみ」にまつわるお話は ローマ神話にありました。

花の女神フローラ(ギリシャ神話では妖精クロリス)が 牧場で秋の夕暮れを楽しんでいた時
牧場の妖精に お願いをされました。
「フローラ様 このかわいい子羊たちに どうか秋の終わりのお昼寝を楽しませてあげていただけませんでしょうか?」
そこでフローラは サフランを咲かせ 子羊のベッドにしてあげました。

 このお話から、誕生の春 成長の夏 実りの秋も終わりになり
死の冬を待つだけになった時 最後に残された楽しみとなったのが サフランとなりました。

 もうなんの夢も楽しみもないと 絶望してしまった時も
きっと 最後に残された楽しみはあるのだと思います。
パンドラが箱をあけてしまった時から 絶望と希望は一緒に存在するものなのです。
苦しいことがあるからこそ 楽しさがわかる。
人間が楽園に住んでいたときは きっとそこが楽園なのだとは思っていなかったのでしょう。 楽園から追放されたからこそ そこが楽園だったことを知り また楽園を目指そうとする。
 もし・・・・ わたしたち人間が 楽園を追放されたのではなく
楽園を 楽園でなく してしまったのなら
あてのない楽園を捜すのより とても簡単なこと。
「残された楽しみ」それは この地球を楽園に戻すことなのかもしれません。
そんなことを 思いました。

2001.11.3