1月1日

今日の花:福寿草(フクジュソウ)

花言葉:幸福を招く


photo 植物園へようこそ 
 フクジュソウは「福寿草」と書きます。
 別名を「元日草(ガンジツソウ)」「朔日草(ツイタチソウ)」と言い、江戸時代からお正月のお花として飾られていたそうです。 江戸時代といえば今の暦とは違って旧暦ですから、今のわたしたちがお正月に見る花は、ハウス栽培されたもので、普通に育てると咲くのは2月過ぎてからです。
 まだ寒いその頃は虫の活動も活発ではないのに、フクジュソウは虫媒花だそうです。蜜腺もないこの花がどうやって虫を集めるかというと、お椀のような形をした花に陽だまりをつくって虫を集めるのだそうです。 そして、その熱を逃がさないためでしょうか、夜花を閉じるのはもちろんのこと、少し陽が陰っただけでも閉じてしまいます。
 種ができると、その種にはアリの大好きな物質を含んだものがついていて、巣に運ばれます。そして、エライオソームというアリの好物の部分だけが食べられて、種は巣の中のごみ捨て場に捨てられたり、巣の外に出されて発芽するんだそうです。

 ほかに仲間がいないようなところで、突然芽吹いたら、子宝がとても大事な「福」だと思っていた昔の人は「なんとおめでたい花よ」と思ったことでしょうね。 お正月に咲く花というだけでなく、思いも寄らないところで繁殖する花。まさに「福寿草」なんですね。今日の花言葉「幸福を招く」は、そんなおめでたい名前のついた花だからなのでしょう。

 厳しい冬を過ごしたからこそわかる春の喜び。
 アダムとイブは、楽園を追放されたからこそ、そこが楽園だったとわかったのかもしれません。 パンドラが箱を開けたからこそ、人間は幸福を知ったのかもしれません。 そんなふうに比較するものがなければ幸福がわからないのは、人間が愚かな生き物だということなのかもしれません。

 冷たい地面に、暖かい黄色い花をつけて、春の訪れを告げる福寿草。その花を見たら、今、生きていること、そのことが幸福なのだと。今、ここに、わたしがいることが、幸福なのだと、そう思いたい。そんなことを思いました。

2002.1.28