1月9日

今日の花:一人静(ヒトリシズカ)

花言葉:愛にこたえて

photo 植物園へようこそ
 白い花の周りのに手を上に広げるように囲う葉は、ヒトリシズカという名前の通り
静御前が義経を思って舞う姿そのもののようです。

 静御前は、京都の白拍子の祖と言われる磯ノ禅師の娘で、
容姿艶麗な舞の名手として、京の都で評判の遊女でした。
 二人が出会ったのは、京都神泉苑で雨乞いの祈願の時とも、
平氏追討の戦勝祝いの宴であったとも言われていますが
源氏の御曹司と、当代随一の舞姫は、あっというまに恋に落ちてしまったようです。
 平氏追討の後、義経が兄頼朝の反感を買い、京都を落ちることになった時、
二人は吉野の山で離ればなれになります。
その後、静は捕らえられ、鎌倉八幡宮で、頼朝・北条政子の前で義経を想って舞います。

「しづやしづしづのをだまきくりかえしむかしをいまになすよしもがな」

「しづ」という音からは「賎(身分の低い者)」ということと静という名前を掛け合わせて
身分の低い自分を寵愛してくれた義経が、苧環(をだまき)を巻き戻せるように、
引き戻せたらよいのに。 というところでしょうか。

 この舞に誰もがこころを動かされたのですが、頼朝はめでたい舞を舞うところで
別れの舞を舞ったと怒って退席したところを、妻の政子が、
「わたしもあなたが流人となっていた時は同じように思いました」といい許されたそうです。
 義経の愛妾であったとはいえ、当代一の舞姫ですから、
頼朝に気に入られて世を渡っていく術もあったことでしょう。
それを、頼朝の尋問には一切答えずに、義経恋しと舞った静御前。
義経の愛にこたえて舞ったのでしょう。そんな気持がしました。

2002.2.4