3月5日

今日の花:矢車菊(ヤグルマギク)

花言葉:感謝


photo hana
 ヤグルマギク(矢車菊)という花名は、花の形が鯉のぼりの竿の先につける矢車に似ている事から命名されました。よくヤグルマソウ(矢車草)と間違って呼ばれますが、ヤグルマソウは葉が矢車の形に似ているユキノシタ科の別の植物です。
 栽培の歴史は古く、エジプトのツタンカーメン王の墓からもヤグルマギクが発見されました。ヤグルマギクの青は、あらゆる青い花の中でも最も完全な青と言われているのだそうで、 学名のCentaurea cyanus  cyanus は、古代ギリシャ語の青という意味のCyan(シアン)に因んでいるのだそうです。その色の効能は、心が落ち着き発作や興奮が鎮まりよく眠れるのだそうです。また、ヤグルマギクの浸出液には収斂性と消炎作用があり、切り傷や口内炎に効くのだそうです。また、属名のCentaurea (ケンタウレア)は、ギリシャ神話に由来しています。

 半人半馬のケンタウロス族は野蛮なのが一般的ですが、ケイロンは特殊で、賢者であり、音楽・医術・予言・狩猟に優れ、山の洞穴で薬草を栽培しながら病人を助けて暮らしていました。英雄ヘラクレスに武術を教えたのもケイロンなのですが、ある時、ケンタウロス一族とヘラクレスの戦いにケイロンが巻き込まれ、9つの頭を持つヒュドラの猛毒を塗ったヘラクレスの矢にケイロンは当たってしまいます。クロノス神の子であるケイロンは不死身なので死ぬこともできず、苦しむばかりでしたが、ゼウスの力により不死身から解放され死ぬことができました。そして花の女神はそのケイロンの体をヤグルマギクに変えました。

 ケイロンは不死身ではありましたが、病気や怪我をしない能力はなかったと言うことなのですね。だから、身を守るために医術や武術に優れた能力を授けられていたのかもしれません。でも、その能力を自分のために使うのではなく、他人のために使っていた賢者であるために、ゼウスは永遠に続く死の痛みからケイロンを解放してくれたのかもしれません。人は与えられた能力に感謝し、他人のために使わなくては、ありがたい能力もかえって仇になるのかもしれません。

 人にはそれぞれ、小さなものから大きなものまでいろいろな能力があります。その力でできること、また、その力で得たものは、他人のため、社会のために還元しなければいけない、と、そんなことを思いました。 

2007.01.15