9月24日

今日の花:萩(ハギ)

花言葉:想い


photo hana
 はぎは 「萩」草冠に秋という漢字の表すとおり 秋の代表的な花の一つです。
「萩が花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花また藤袴 朝顔の花」と、万葉の歌人 山上憶良(やまのうえおくら)が詠んだものが 秋の七草です。朝顔とありますが 今の朝顔ではなく 桔梗ととらえるのが一般的です。春の七草が、冬の間摂れなかったビタミン補給の意味もかねて、食べられるものに対して 秋の七草は、暑かった夏が終わり 花のなくなる冬へ向かって、花の風情を楽しむものであるのが 人間の生活 「生きること」と 「活きること」このなくてはならない 二つの要素を表しているような気持がします。
 
 萩は日本に自生していた植物で 秋になると そこここで 美しい花が見られたのだと思います。中国の文献に詳しいインテリは 梅こそ最上の花としていた万葉の時代ですが、今の日本人が桜の咲くのを待ち 散るのを惜しむように、萩の花を愛していたのだと思います。それが 万葉集の中に詠まれた花の 第一位が 萩。次に 梅という順番に表われているような気がします。花を見て 思いを馳せるのはどんなことでしょう。恋しい人のことなのではないでしょうか。だから 花言葉が 「想い」なのかもしれませんね。
 
 
「我妹子(わぎもこ)に、恋ひつつあらずは、秋萩の、咲きて散りぬる花にあらましを」
                        作者:弓削皇子(ゆげのみこ)
あなたに恋しないで、あの秋萩のようにただ咲いて散ってしまった方が良かったのに。
生きていても、あなたは私の恋にこたえてはくれないのだから
--------想い人に応えてもらえないのは 切ない想いですね・・・
 
「春日野(かすがの)に咲きたる萩は片枝は、いまだふふめり、言(こと)な絶えそね」
                        作者:不明
春日野に咲いた萩の片枝は咲いたのですが、もう一方の枝はまだ蕾(つぼみ)のままです。
どうか、あのかたからの便りが絶えないように
--------二人の娘を持つお母さんの詠んだ歌でしょうか
 
「見まく欲(ほ)り、恋ひつつ待ちし秋萩は、花のみ咲きて、ならずかもあらむ」
                        作者:不明
見たくて恋しくて、咲くのを待っていた秋萩は、花だけで、実にはならないのでしょうか
私のあの娘への恋は実るのでしょうか
--------これだけ焦がれられている娘を 羨ましいと思ってしまいます
 
「我妹子(わぎもこ)が、やどの秋萩、花よりは、実になりてこそ、恋ひまさりけれ」
                        作者:不明
あの娘の家の萩は、花のときよりも実になってからのほうが、いっそう恋しくなってしまいました。
--------恋焦がれて逢うことができて 逢ったらいっそう恋しくなってしまった切ない想いですね

2001.9.25